川柳・短歌

マナー あと二つ わずか残った 優先に ヘッドフォンした 君であと一(いち)
マナー ゲームする 幅の豊かな 若者の その肘と膝 我を狙いて
マナー 声出して 席を譲りし 我見えぬ 聞かぬ存ぜぬ 万人電車
マナー 手荷物を 横に座らせ 幼き子 声かけ間際 さっと譲りて
マナー ドア塞ぎ 立ちはだかった あなたには 頭のうしろ 目を付けときな
マナー ブルブルと ポッケの電話無視をする されど隣はデート電話か
マナー ヘッドフォン 足組み上げた 若者の 優先譲る ひと隅に春
マナー ルールとは マナーが腐って 生まれ出る
マナー 吸い殻と 吐き捨てガムと 七円を 一緒に拾う 駅前広場
マナー 吸殻を ポイと投げ捨て 川の中 コイやメダカに ニコチンの水
マナー 禁煙の マナーを説いて 罵声浴び 朝のホームで 主役を演ず
マナー 禁煙の ルールを犯す 人々は 注意促す 我の裏見る
マナー 禁煙の 駅構内の 植え込みに 立ち揃いしは 吸い殻の森
マナー 空席を 除けて座った 優先の 若き親子の 先の我が国
マナー 言うまいか 言おうか迷い まごまごし 隣の婦人 さっと先越し
マナー 座席あけ どうぞと譲り 所在無く 降りるふりして ドアまで歩き
マナー 若人の 優先席の 奪い合い 弱き人影 視界に入(い)らず
マナー 乗り合いの 優先席の 座る順 ケータイ男に 塗り壁女
マナー 乗り合いの 優先席の 座る順 子ども若者 塗り壁女
マナー 乗り合いの 優先席の 脇に立つ 不自由な足の ギブス軋(きし)んで
マナー 乗るは先 降りるは後の おばさんヨ
マナー 目に入(い)らぬ 優先マーク 教えるは 小中学か 国の会議か
マナー 優先に あれやこれやと 思わずに 座席を立って 笑顔も添える
マナー 優先に あれやこれやと 迷わずに すぐに譲れば 後悔はなし
家族 いじめられ 涙に暮れる 愛(まな)娘 怒りおさえて 拳を握り
家族 いまさらに 愛ある縁者 死してなお わが愚かさを 導き賜う
家族 おかわりと 茶碗差し出す わが娘 親の幸せ ここに極まり
家族 おはように応える子らのその姿(笑顔) 醜き鬼に犯されぬよう
家族 覚え失せ 本性で生く 母の癖 食後の碗茶 便紙節約
家族 おめでとう 今日はマサキの 誕生日 子らのおかげで 我働けり
家族 クリスマス サンタが来たと 喜ぶ娘(こ) どうか一生 そのままであれ
家族 この我に 命与えし 我が母よ 我が名失せても 我は忘れん
家族 この母が 逝く日が来ると 涙した 幼きこころ いまは幻
家族 ご飯粒 お茶で洗って 流し込み ウマイウマイの 母に幸あれ
家族 ご飯粒 茶わんにお茶で 飲み込んで ウマイウマイの 母に幸あれ
家族 サービスに 出かける母の手荷物よ いつも上手に 隠すは見事
家族 サービスに出かける母の手荷物よ いつも上手に隠すは見事(巧)
家族 サービスの 迎えのお方 方言を 覚え声かけ 我もほんわか
家族 その思い 貫き通せ 君の人生(みち) 岐路のごときは 人の弱さよ
家族 だだいまに おかえりなさい 妻のいて なお笑顔ある 今日の幸せ
家族 なごり雛 片付けあぐね なごり雪
家族 なみだ見せ 小さき胸の その内で 戦う我が子 敢えて見守る
家族 ハイマーの わが母怒鳴る 己が顔 ふと覚めた目で 見られ凍てつき
街 植え込みに 太い緑の 芋虫の 夏の終わりの 蝶よ羽ばたけ
街 おとなりの 居眠り女性 倒れ来て ふと気付いては また来るリズム
街 おはようと 差し出す幼女 ポッキーを アンと口開け ほおばるGENKI
街 おはように 返事の有りと 喜べば 空しく響く 禁煙放送
街 お嬢さん 禁煙ですと 言い去りて 再び行けば 殻無くうれし
街 お婆ちゃん 犬の散歩の 日向(ひなた)道 後ろ気遣う ワンコに学ぶ
街 枯れ葉散り 下呂ピザ生地を トッピング
街 グランドに ぽつりとボール なつかしき
街 この町に 今一番に足りぬもの 元気勇気に 愛思いやり
街 この町を 育てし力 今一度
街 この町を 開(あ)けし魂 垣間見て 我が故郷よ この地愛しき
街 ゴミ拾い ゴミを拾って 祈り置き
街 ゴミ拾い 祈りを置いて 日々の糧
街 雑踏で 声かけ合うも 様々に 関わり作る 今日も明日も
街 たばこのむ おじさんの顔 至福顔 その一本は どうぞと勧め
街 たばこ吸い 諭すを聞かぬ 高生も 大人を分けぬ 我の声聞く
街 チリひとつ ほころびの口 見る目あり 町のレベルは ここからも知れ
街 チンドンの 鐘につられて 頭(こうべ)振り ニヤリ止まらず 俯(うつむ)きて行く
街 なぜここに ポツリ一輪 サクラ草 校舎の隅も 照らし給えよ
街 バス停で 交わす挨拶 街の朝 元気交換 しっかり充電
感動 あたたかく ゆきわたる汁 この命 大地の恵み 生かされし者
感動 アブラ蝉 鳴き疲れては 蟻たちに 命を繋ぎ 大地讃えん
感動 争いの 終りが来たと イチローの この先の敵 己(おの)なるを知り
感動 いのちあり いのちをかけた いのちあり
感動 いのち音(ね)に ふたたび萌える 葉桜よ
感動 お日さまで 卵が茹り 笑顔なる のぞみ輝く その声聞こえ
感動 神様の ストロボ光る 甲子園 球児にもらう 明日(あした)の力
感動 孤独なる 偉業輝く 日本人(にほんびと) 分けぬ世の来る 無きが人の世(イチロー)
感動 孤独なる 偉業を讃え 感謝して 子らの夢なる 見えぬ偉業よ
感動 天の星 仰いで生きて 地を見ては 生きる楽しさ 極めし偉人
感動 人の道 筋をつけたる イチローの 心の敵は 常に己か
感動 ヒンバ族 砂漠の水を まず飲むは 家畜と教え 子らのいのちに
感動 メダリスト 感謝感謝と 繰り返し 一人じゃ成さぬ 気づきもメダル
感動 メダリスト 授かるものは 数多(あまた)あり 増して授ける 勇気と夢と
感動 云々と メダルの色を 揶揄す者 日々のメダルを 得るを知らずに
感動 永(えい)年の 教職の道 ふり仰(あお)ぐ あまたの標(しるべ) 選ぶ子ら見え
環境 Pキャップ たったひとつで いのちへの こだわり示せ 青きふるさと
環境 Pキャップ 税を使って 燃やすより 集めて売れば 地球もうれし
環境 アスファルト コンクリートの ラッピング 雀も蝉も 土に還れず
環境 アスファルト 大地に還る 通せんぼ 木々のいのちを 繋ぐを阻み
環境 インフルの 流行超える ポイマスク
環境 エコロジも 大地を愛でねば 芽出ね~
環境 オリオンが 流星で線 引いて消す 我が願う慾 ひとつ残らず
環境 オリオンが 流星で線 引いて消す 我の願いは 慾と我がまま
環境 オリオンが 流星の線 数多引き 我が願い事 欲張るを消す
環境 外来が 生態系を 乱すなら 人類の罪 比ぶものなし
環境 カップ麺 PPカップ 包み紙 母の背に見た リユース魂
環境 かぶと虫 大地育む 幼虫の 落ち葉布団を 木枯らしが掛け
環境 キャップとり 唯僅かなる スタートよ 青き故郷に 我が恩返し
環境 このひとつ たったひとつが 我をして いのち試すよ 青きふるさと
環境 この青き ふるさと地球 手に取りし 宇宙の視野を 持って生きたし
環境 ゴミあるは まだまだ景気 悪くなし ホームレス来て 教え諭され
環境 ゴミ出しの 回数減りて 増えたもの その日以外の ゴミ出し日

子どもたちの未来へつなぐ