10年近く前になるが、当時の中学2年生を相手にした授業として「制服」についてディスカッションしたことがある。何のために学校では制服を着るのか?生徒たちにすれば「制服によって縛られる」思いが強いらしい。一方で、あの学校の制服がステキ!とか、将来、パイロットやキャビンアテンダント、消防士や警察の制服が着たい、という夢を持つ子もいる。
当時子どもたちに言ったことを忘れない。
「制服ではなく、自由な服を着て行ける学校も多い。それでは、みんなは『自由』とは何か分かっていますか?」
「みんなは自由に将来を選べる。自分で選んだ結果として制服がある職業もある。制服に縛られるのではなく、今はまだ自分で決めた学校ではないとしても、(ご家族が)自由に決めた結果、制服がある学校にいるだけ」
「どうか、自由の難しさと、自由に生きられる幸せが分かる人間になってほしい」