昨夜、東京駅八重洲口。仕事仲間と二人、久しぶりに立ち呑み屋に寄る。この辺りの普通の呑み屋になど入ろうものなら、漬物一品500円~600円もざらである。財布が気になってとても落ち着いて吞んでなどいられない。そこで、立ち呑み。飲んでも食べても一品200~350円程度。目の前のステンレスの小鉢に千円札を2人で2枚も入れておけば、明朗会計、一品持ってくるたびの現金決済である。中国人らしき発音の女の子が、そのたびに勝手にそこからお金を取ってはお釣りを入れていく。
仲間がトイレに行っている間、ふと近くの呑兵衛たちの会話が聞こえてきた。「〇〇は成功者、勝ち組だよな・・・」
・・・よく聞く成功者や勝ち組とはなにを指しているのだろう。すぐ思い浮かぶのは、ある程度の肩書(社長などの経営者、名の売れたアーティスト、大物政治家など)、それと同時に手に入れるであろうお金を持った人たちを謂うのであろう。とすれば、財布を気にしながら立ち呑み屋で飲んでいる我々は、到底成功者や勝ち組などではないだろう。・・・ならば我々は「失敗者」か「負け組」なのだろうか・・・?
・・・なんて考えかけたが、それも馬鹿らしくなった。
私は、こういった安酒場で気の合う仲間と、妻や子ども、仕事の愚痴を肴にして飲んでいられるのが、この上なく幸せに思えるから・・・