NHKの「日本人の意識」調査
【「必ずしも結婚する必要はない」は30代が88%】「結婚しても、必ずしも子どもをもたなくてよい」と答えた人が60%。
(日本では)人間一人づつ(=個人)からすれば、結婚や出産については自由であり、それについて第三者からとやかく言われる筋合いはないことは充分承知しているし、様々な事情があることも理解しているつもりだ。
しかし、このNHKの調査の結果について、「日本の将来=子どもたちの未来」という観点から大きなショックを受けている。
「必ずしも結婚する必要はない」、「結婚しても、必ずしも子どもをもたなくてよい」という考え方は、まさしく「今風」で「時代の流れの必然」とも思える。…
現代人(特に若者)がそう考える(そう生きる)のも無理はなく、今や「家」(家系)を中軸にした世襲や政略結婚は、とうに歴史の中の悪習でしかないようだ。現代では「恋愛」も含めて、それらの「しがらみ」は「個性」や「自由」にとっての邪魔者でしかないのだろう。そしてそのしがらみのない個性や自由を実現するのに欠かせないのが、ITに代表される現代の科学とそれらの産物による快適な暮らしである。これらが中心となった「経済」があれば、しがらみ無く、自由に、気ままに、楽しく生きて行けるのだ。特に人間という生き物は「快楽」を求めることには際限がない。おそらく、それに歯止めをかけるのは不可能であろう。(戦争が歯止めとなることは考えたくない)
しかし、結婚をせず、結婚をしても子孫を残さない、という生き方が増えることは、分かりやすい結果を招く。若く、面白おかしく、気楽に暮らしているうちはまだいい。どんなに科学が発達しようが、生き物はやがて年老いていく。このままでは、50年、100年もすれば、年老いてからふと振り向いたところには「若者」の姿はなく、老い先短い高齢者だけ(正しくは、若者が減り、人口も減っていく)になるのだ。 2017年の人口推計でも、楽観的に見ても50年後は現在の1億2千万人強から9千万人弱まで減ることが予測されている。
これはあくまでも楽観値(最新の統計では生涯未婚率は男性が23.37%、女性は14.06%)で、悲観的に見てこのNHK調査(仮に30代の生涯未婚率が88%と考えてみる)のようなことになれば、荒い計算をしてみても50年後に人口は1/10になるかもしれない。
人口が減る、ということは生産や消費が減るということで、国力の衰退とも直結する。仮に1/10にでもなろうものなら、他国からの侵略を受けたり、侵略ではなくても国ごと身売りするような事態となるかもしれない。それとも、外国人の血が混じり、純粋な日本人などいなくなるのか、或いは、AIによる機械が支配するSF映画のような世界になるかもしれない・・・。
「個性」や「自由」、「血縁や子孫」、「しがらみ」とはいったいなんであるか、特に若い世代には深く考えてもらいたい。自分たちの近い将来のために・・・
画像は転載です。
追記<生き物とは、種の保存が基本だと思うのです。そして人間に限っては、それにプラスして「知性・愛=魂(霊)」が伴う。命を受け継いで生まれ、譲り渡して死んでいく。決して一人ではできない、尊い命の循環のなかに、一人では成しえないが故、自分以外への感謝と尊敬、愛が生まれ、それが生きる糧となる。これこそが「人間の証明」だと思うのです・・・>