【ルールを守る・・・今朝の拾い物】細かな雨が降っているとは気づかず、歩きだして暫くしてから後悔した。傘はあるが両手がふさがっている。仕方なくハンカチを頭に被ってポチポチと歩いた。吸い殻やお菓子の袋など、ポイ捨てごみが雨に濡れて、こころなしか今日は多い気がした。スーパーの脇道で、向こうから体操着の生徒が傘もささずに歩いてくる。学校とは逆方向だ。見覚えのあるその生徒は私を見ると心細そうな面持ちで「すみません、今日、他の生徒を見ましたか?」私「今日は、誰も見ないなぁ」生徒「今日は、補習授業の日で、部活の朝練もあるはずなんですが、待っていても誰も来ないんです」。どうやら、家に帰ろうとしているらしい。私は、学校では携帯の持ち歩きを禁止していると考え、家か友達に代わりに電話してあげようかと考えたが一応聞いてみた。「携帯は持っていないよね」生徒「持っていますが、使ってはいけないんです」。なるほど。非常事態を考えれば禁止もできないが、かといって、無暗に使われても支障があるという学校のルールは理解できる。それを着実に守ろうとする生徒が愛おしくさえ思えた。私「五十嵐が許可するからここで使いなさい」。生徒がスマホを取り出して誰かと話を始めたときに、一人の生徒が歩いてくるのが見えた。「あ、来た!」とスマホに向かって嬉しそうに叫んでいるところで、私の役目は終わった。人の気持ちに寄添うことにより、自分を取り戻すことができる。ルールを一生懸命守ろうとする子どもたちに、今朝の元気をもらった。今日もいい日になるぞ(^^)/