<地球は溢れてしまったから次は宇宙だ!?>
【かぐや姫はもういない、ウサギはもう餅をつかない、M78星雲のウルトラマンはもう来ない、ジョバンニとカムパネルラが銀河鉄道で旅することもない・・・】
そこにいるのは「地球という故郷」を破壊し、宇宙まで浸食した「人類」という悪魔。
週末にテレビを見ていたら、国産技術でロケットエンジンとジェットエンジンを切り替え可能なロケットを開発中とのこと。これだと、普通の飛行場の滑走路から離陸して、宇宙へ向かうことができるという。目指す宇宙旅行の値段は39万円程度(今どきの安価な世界一周旅行の金額)だという。
世界中で戦略的宇宙開発や宇宙ビジネスへの期待が高まっている。「野望」に満ちた事業家たちは口々に「夢の宇宙旅行」、「前人未踏の壮大な事業」、「かつてないビジネスチャンス」と叫びながら先を争っている。それを疑心暗鬼で眺める大衆も、既に「夢」ではないことを感じ始めている。 …
人類は故郷である地球環境を破壊し、それに飽き足らず、宇宙まで汚し始めた。既に人類が地球の外に撒き散らした1cm以上の宇宙ゴミは50万個以上だという。地球という生まれ故郷に後足で砂をかけ、宇宙に飛び出し、そこでもまた同じ所業を繰り返す「人類」。
人間は、そんなに偉いのか?宇宙は、人間だけのものなのか・・・
安くなった宇宙旅行。身軽な格好で近くの飛行場から飛び立ち、日帰り感覚でペットボトル飲料でも飲みながら、上空10万メートルの窓から眺める「ふるさと地球」は「美しい」だろうか・・・。今の自分の足元さえ見えない人類。地球がゴミで埋まり、青くなくなる前に、みんなで眺めた方がいいと思う・・・