【24時間365日。「東京特許許可局」】人々は美や健康を求めて活動することに余念がない。「美しく健康でありたい」ものだ。遠くでは雷鳴が聞こえる。近くでは赤ん坊の泣き声。もっと遠くでは爆音と閃光・・・。そうそう、最近よく聞こえるのが「東京特許許可局」の宣伝らしき声。
唯々黙しているものもある。色のついた長い髪。うつむき加減に一点を無焦点にみつめ、トボトボとランドセルを背負って歩いている。毎朝すれ違う。「おはよう」と声をかけても一切の反応がない。他を寄せ付けない、泣きたくなる雰囲気である。
勝手に心配してみる・・・家では、政治が悪い、社会が悪い、学校・教育が悪い、あいつが悪い、お前が悪い、と争いが絶えないのではないか・・・。
子どもだけではない。見た目は学習して身に纏った衣で取り繕ってはいるが、このような大人も自分を含めて山ほどある。
紋白蝶が、小さな小さなだれも見向きもしないような花の間を、命をかけて舞っている。
遠くの、もっと遠くからは爆音と閃光・・・
そして「東京特許許可局」・・・
【写真と本文は関係ありません】