【3,950日目のフレディ】

【3,950日目のフレディ】ごみ拾い。もう少しで4,000日だ!!
フレディという名の葉っぱがいた。フレディは春に新緑の眩しさを身に着けて生まれ、夏には立派な葉となって燦燦と日を浴び、人間たちには木陰を作ってやった。やがて秋。仲間たちは鮮やかな色に変化し、やがて茶色になり、一枚、また一枚と散り落ちていく。恐々としていたフレディに、ついにその時が来た。今まで自分を支えてくれていた枝に別れを告げ、静かに散っていく。ひらひらと舞い落ちるとき、フレディは初めて、自分たち葉っぱや枝を支えてくれていた立派で逞しい幹の姿を見た。やがて幹の元の大地に舞い降りたとき、はじめて気づく。自分の力だけで生きていたわけではなかった。鳥や虫たちが葉っぱから作った大地に根を張った幹があった。フレディたち葉っぱは二酸化炭素から酸素を作り出す呼吸をしていた。太陽の光と熱によって海から湧きあがった水を含んだ雲を運ぶ風、雲が大地を潤す雨に、その水を浄化する大地、水を海へ戻す川。これらがあったおかげで生きていられたのだ。落ち葉となって次第に朽ち、やがて土になるフレディだが、もう怖くはない。フレディは次の新しい命の元となる喜びに満ち溢れていた。
「葉っぱのフレディ」より