【今の幸せに気づかないの?】

『自分が行かなくたって』、『どうせ何も変わらない』・・・
2014年9月。香港の若者たちが民主的な選挙を求めてデモを起こしました。香港(中国)には、日本のような民主的な国政レベルの直接選挙制度はありません。『日本の皆さんが、自らの手でリーダーを選べるということがいかに尊くいかに稀有なことであるか、気づくことを願っています』・・・これは香港の若者が日本に向けて発信したメッセージです。
2017年の衆院選挙の投票率は53.68%、戦後ワースト2番。『自分が行かなくたって』、『どうせ何も変わらない』、『世の中が悪い』・・・そんな声が聞こえてきます。しかし、2009年の選挙では、歴史的に長い間政権与党の座にあった自民党が民主党に惨敗し野党に滑り落ちたことを思い出してください(この時の投票率は約70%)。年金記録問題や長引く不況に有権者は「もう我慢できない」という怒りに似た思いを1票に託して歴史を変えたのです。投票権が欲しくても民主的な選挙がない中国。生きる権利すら危うく、暴力や差別に怯える中東やアフリカの国々。日本がいかに民主的で平和な国であることか。傍観者を決め込み、誰かが動くのを待つ。それは軍国主義でも、共産主義でも、独裁政治でもできることです。幸いにして、不幸な時代を経験しつつも現在は民主主義で軍隊や原爆もなく、単一民族の島国という、素晴らしい国日本に生まれたことを、今一度考えていただきたいと思います。一人一人が考えた1票が集まった100票は、間違いなく民主国家の証なのです。「民主政治の1票」は歴史の中で先達が権利として勝ち取った、人間らしい生き方そのものなのだと思います。(イラストは転載です)