【神は自動販売機ではない】

無宗教の私だが、共感できるものだった。NHK「こころの時代」より、写真家の桃井和馬氏。次の言葉が、心に残った。
「神は自動販売機ではない」・・・また初詣の時節が訪れる。私たちは「神」に利己的な都合の良いお願いばかりをしていないだろうか・・・・
———-以下は番組の個人的な要約——-画像は番組より—–
・戦場で他人事として死を撮影してきたが、妻の死に直面し慟哭。贖罪とその責任において死にゆく妻にレンズを向けた。テクニックとして「死」を撮る自分に嫌気を覚える。
・ルワンダ虐殺(フツ族がツチ族を虐殺)の収容所の取材。平時はまったく普通の人間(教師や医師など、決して悪魔ではない)が種族が違うというだけで虐殺に加担する。「私は巻き込まれてしまった」と答える普通の人。justify(正当化)してしまう人間・・・戦争も同じ。しかし、巻き込まれなかった人間もいたはず・・・簡単にjustify(正当化)しない、お金などで踊るのではない、そういう人間を育てたい、と考えるようになる。
・大学の客員教授でもある彼は、900kmに及ぶスペインのサンティアゴ巡礼を希望した若者達(12人)と歩く。
・見渡す限りの地平線。コンビニなどは一切ない。空腹になると争いがおこる。仲間の息遣いや、歩き方、言い方が気に障る・・・世界は「食料」で戦争している。12人で解決できなければ、世界75億人で解決できるわけがない。みんな仲良しなどあり得ない。
・しかし、やがて若者たちは自分たちが歩いている「大自然」に抱かれ、「無」の境地に引き込まれていく・・・気づきの時が来る。
・地球上の人間の質量より、シロアリの質量の方が多いという事実。これが、大自然のバランス。人間が我が物顔でいじってはいけない領域がある。
・レンズは人間が弄んではならない大自然に向いていった。
・人間は、人間だけではこの地球上で存続できない。
・自分ができる役目に気付き、徹底的に果たして生きる。
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