【裁縫の上手な若い先生「僕は外科医ですよ~(^^)」】
術後の経過も順調で、来週には退院が決まった。
昨日、すでに針を抜いたステープル縫合(医療用ホチキス縫合)の一部から出血があり、部分的に再縫合していただいた。今度は、昔ながらの針と糸を使った、いわば「手縫い」だ。病室のベッドで、部分麻酔をかけて、鮮やかに手際よく4~5針縫っては結んでいた。私「先生、裁縫も上手なんですね~(^^)」先生「僕は外科医ですよ~(^^)」看護師やスタッフとのやり取り、患者との会話にも気遣いを感じる、しかし、爽やかな、自信に満ちた雰囲気のある若い先生である。
TVでは「相変わらずコロナ騒ぎの中、医療従事者や家族へのバッシングがある」と悲しい話題が聞こえている。私たちは余りにも利己的・自己中心的になりすぎ、周囲を思いやれなくなっている。自分が今、当たり前の暮らしができているのは目に見えない自分以外の力があるからだ。そもそも、地球は人間だけでもない、全体として運命共同体なのだ。特に日本は、歴史上途切れる事のなかった世界で唯一最長の統一国家である。各種祭事や芸術をはじめとする様々な文化は、「日本人が自然と共に集団で命を繋いでいく為のありとあらゆる知恵が連綿とつながった日本の魂」なのだ。
今、他人や社会のことを真底考えて生きていける底力を、魂として持った純血種族は「日本人」だけではないか、とすら考える。
そんなことを考えていたら、医療スタッフはもちろん、毎日ベッド回りの清掃や清拭をしてくれる方々にも「いつもありがとうございます」と素直に頭が下がるようになった。
自分の囚われている「狭い正義感や理屈」、「押し付けられた倫理・道徳」、「便利と楽ちん」にカブレた外来文明に流されて生きている中は「既製品・規格品」でしかない。
しっかりと自分の命と、その流れを見つめなおしたい。「惜しまず、欲しがらず」・・・。