(後半はある子どもの感動的な詩)
「イジメはいけない、なくそう」と言葉では言われ解ったような気分になる。「人はみな違っていい、他を尊重せよ」と諭される。他人との違いを理解することは相当に難しいことだ。人というものは「羨み」や「妬み」、好き、嫌い、苦手意識を持つのは自然なこと。また「独り」より「同じような集団」に属した方が安心する傾向がある。加えてお金を基準とした価値観や幸福感が蔓延した、経済が支配する人間社会である。人格の違い、お金の多寡、妬み、群集心理・・・。それらのバランスを取ることが「いじめ」をなくする(ではなく克服して生きる)唯一の答えであり、人間として生きるということだと思う。やはりキーワードはいつもの「足るを知る」「一隅を照らす」「色即是空・空即是色」かな。(写真はイメージです=子ども達との田んぼ作業の様子)
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生きる 谷川俊太郎
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木漏れ日がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと
生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと
生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ
生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまがすぎてゆくこと
生きているということ
いま生きてるということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ
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本当に小学生が書いたの!?谷川俊太郎の「生きる」になぞらえて書かれた詩
生きているということ
いま 生きているということ
水色の空を見てうれしくなること
深緑の葉を見て幸せになること
夢がかかえきれなくなること
進む道が 見えること
生きているということ
いま 生きているということ
それは黒色 それは真夜中
それは雷 それは台風
それはクラムボン それは江戸川乱歩
昔の「きらい」が「好き」になること
進む道が かわること
生きているということ
いま 生きているということ
からかわれてはらがたつこと
おこられてはずかしいこと
しっぱいをこうかいすること
むしをいやがること
くらいよみちをこわがること
じぶんがきらいになること
進む道が 見えなくなること
生きているということ
いま 生きているということ
絵をかくのに夢中になること
だれかの不幸を悲しめること
だれかの幸運をいのれること
いま いまが楽しいこと
道が見えなくなっても
あるくこと