「モンスターペアレント」なる言葉が流行ったと思ったら、今度は「モンスターボランティア」だそうだ。一躍時の人となった「カリスマボランティア=尾畠さん」はまさしくボランティアの王道を実践する人らしいが、一部には「ボランティアすれば就活に有利だから”といってスニーカーにTシャツといった軽装でやって来て倒れる若者や、夜になって『私の宿はどこですか?』と聞く人も。人に感謝されやすい、目立つ仕事だけをやりたがって、汚れ仕事を嫌がる。仲間うちで盛り上がって、がれきを前に笑顔で記念写真を撮る」人もいるという・・・
そもそも、災害時の直接的な人助けだけがボランティアではない。清掃や環境整備活動、社会福祉活動、PTAや町内会の役員、各種イベントのお手伝いだって立派なボランティアだ。「ボランティア=無償奉仕」と訳す向きもあるが、報酬の有無で捉えるべきではないと思う。
自己の利害抜きで(故に対等な人間関係の中に入り)、自発的な行動を他人の評価なしで(むしろ自己評価や反省を常にしながら)自分の決めた目的をもって継続的に実践する。肩書の鎧もなく、…上司も部下もない、頼る人間もいない、命令もされない、お金にもならない、「裸の自分」という人間性が問われる、まさに真剣勝負の場が「ボランティア」だと思うのです。覚悟しなければならないのは、お礼を言われるどころか、ボランティアによって人間関係に悩んだり、予想外の反応だって山ほど返ってくる、ということ。
何のためにやるのか・・・何かの利得を求めていないか・・・自分はどういう人間か・・・その答えが見つかったものだけが(あるいは見つけるために)ボランティアをするべきだと思うのです。
☆きれいごとではない。次の尾畠さんの言葉がすべてを物語っていると思うのです⇒「自己完結するのが真のボランティアだ。もちろん対価や物品、飲食、これらは一切いただきません。決して“してやる”ではなく、“させていただく”の気持ちで私は臨んでいます」
写真は転載です。